2025.04.16
豚肉の部位のひとつ「豚バラ肉」は、ジューシーな脂身と赤身が織りなす豊かな味わいが特徴の部位です。
筋繊維が細かく長時間の調理でも美味しさが損なわれない特性を活かして、煮込み料理から炒め物まで幅広く活用されています。
本コラムでは、そんな豚バラ肉の特徴や用途、仕入れの際の品質の見極め方について詳しくご紹介します。
【1】豚バラ肉とは?基本を知る
豚バラ肉は、豚の腹部に位置し、別名「三枚肉」とも呼ばれる部位です。
赤身と脂肪が層状に重なり、見た目の美しさだけでなく、脂身の甘みと赤身の旨味が絶妙なバランスで調和しています。
また脂肪の融点が低く、ジューシーさとお肉の柔らかさを兼ね備えています。
【2】豚バラ肉の特徴と用途
豚バラ肉は、カットの仕方や調理方法によって、その特徴を最大限に活かすことができます。
・ブロック肉:長時間の加熱にも耐えられるため、角煮やチャーシューなどの煮込み料理に最適。脂肪が溶け出してコクを深めます。
・薄切り肉:炒め物や煮物、焼肉など幅広く活躍。手軽に使え、さまざまな料理に取り入れることが出来ます。
・骨付き肉:「バラスペアリブ」とも呼ばれる部分で、バーベキューやグリル料理、煮込みにも適しています。骨から出る旨味が料理全体を引き立てます。
このように、豚バラ肉は様々な料理に活用できる、応用範囲が極めて広い食材です。
【3】仕入れの際の品質の見極め方
良質な豚バラ肉を選ぶためのポイントは以下の通りです。
・赤身と脂肪の層が同じくらいの厚さで、全体的にバランスが取れている
・脂身と赤身の境目が明瞭で、新鮮さが感じられる
・脂肪が純白で光沢があり、適度な張りとみずみずしさがある
※以前のコラムでは「国産 vs. 輸入肉の違い」もご紹介しています。仕入れのご参考にぜひご覧ください。
【4】豚バラ肉の栄養と魅力
豚バラ肉は、低糖質で高タンパク質な部位として知られています。
糖質量が少なく、エネルギー制限食や糖質制限食にも適しています。
また「疲労回復のビタミン」として知られるビタミンB1や、美容と健康をサポートするビタミンB2も含まれており、栄養面でも優れた食材です。
※以前のコラムでは豚肉の健康メリットについて詳しくご紹介しております。ぜひご覧ください。
【豆知識】「豚バラ」の語源
あばら骨(肋骨)付近の部位のため、「あばら」の「あ」が省略されて「バラ肉」とよばれるようになったようです。(漢字では「肋肉」と書きます)
また、“おなか部分の「腹肉」だから「バラ肉」と呼ばれるようになった”など、他にも諸説あります。
豚バラ肉のジューシーさと多用途性は、料理の幅を大きく広げてくれます。
ぜひ、この万能な部位を活用し、食の楽しさをお客様に届ていただければと思います。
次回も別の部位を掘り下げてご紹介します。どうぞお楽しみに!