2025.09.30
― 伝統と革新が交差する“雪国の味”が、グローバル市場へ ―
2017年12月、弊社ブランド「雪室熟成和牛」がシンガポールへの本格輸出を開始しました。 雪国新潟で200年以上前から受け継がれてきた天然の冷蔵庫「雪室(ゆきむろ)」にて、30日間じっくりと熟成された和牛は、湿度90%・温度1~2℃という理想的な環境で、まろやかな旨味と絹のような口当たりを実現。
シンガポールの飲食店、ホテルのお客様からも評価を受け、現在も継続的にご採用いただいております。
“本物の和牛”を求めるシンガポール市場で、雪室熟成という価値が光る
シンガポールでは、日本産の和牛に加え、オーストラリア産やアメリカ産の和牛も広く流通しており、現地の消費者にとって“和牛”という言葉は必ずしも日本産を意味しません。
そうした中で、弊社の「雪室熟成和牛」は、純粋な日本産和牛であること、そして伝統的な雪室による熟成という二重の価値を持つことで、他にはない差別化を実現しています。
雪室熟成によって、肉質は驚くほど柔らかく、旨味成分である遊離アミノ酸が増加。ドリップも抑えられ、焼成時の香り立ちや口溶けの良さが際立ちます。
実際に、現地のシャングリ・ラ・ホテル シンガポール内のレストラン「Origin Grill」では、A4ランクの雪室熟成和牛ステーキの提供実績があり、シンガポール・ミシュランガイドの公式ウェブサイトでも紹介されています。
また、フラトン・ベイ・ホテル内のレストラン「La Brasserie」でも、期間限定ながら雪室熟成和牛を使用した特別メニューが展開されるなど、現地の高級ホテルにおいて導入実績が広がりつつあります。
「シンガポール・ミシュランガイド」掲載についての記事はこちら
さらに、米国TAOグループが手がけ、マリーナベイ・サンズ内に店を構える和食レストラン「KOMA」では、雪室熟成和牛を使用した料理がプレミアムな一品として位置づけられ、現地での存在感を高めています。
雪国の知恵が、サステナブルな熟成方法として世界へ
雪室は、電力を使わず自然の雪を活用する、環境負荷の低い熟成方法です。持続可能性が重視される昨今の海外市場において、雪室での熟成はサステナブルな食文化の象徴としても注目されています。
また、「雪室熟成和牛」は単なる“美味しい肉”にとどまらず、新潟という土地の風土・文化・職人技を体現したブランドとして、現地のシェフやバイヤーとの対話を通じて価値を深めています。輸出開始から7年を経た今も、継続的な取引が続いているのは、品質への信頼とともに、ストーリーのある商品設計が評価されている証と言えるのではないでしょうか。
雪室熟成について、詳しくはこちらのコラムをご覧ください
アジアの美食都市でのさらなる展開へ
雪室熟成和牛は、シンガポール市場において「語れる食材」としての地位を確立しつつあります。
今後も、ホテル・レストランのメニュー開発において、ストーリー性と品質を兼ね備えた素材として、さらなる導入を目指してまいります。
皆様の現場でも“語れる食材”としてぜひお役立ていただけますと幸いです。
次回は、ベトナム市場での展開についてご紹介予定です。
ご質問や導入のご相談は、営業担当までお気軽にお問い合わせください。